俺は布団の中で無敵になる。 この空間では何物も俺を邪魔することはできない。絶対的な不可侵領域。 強引で心地よい眠気に身を任せる。しかし、あいつがやってきた。尿意だ。外からがだめなら内側からという訳だ。 しぶしぶ俺はトイレに立つ。だが、足取りは軽い。すでに戻ってからのことを想像しているのだ。冷たい外気に触れるからこそ引き立つあの空間の暖、姿勢を変えるとまた新しい温もりに出会える。 俺はティラノサウルスだ!